アジア太平洋 12 カ国・地域対象、 IT を活用したワークスタイルの実態調査
職場以外で働きづらい日本のビジネスパーソン
セキュリティへの懸念が柔軟なワークスタイルの普及を阻害
BYODの導入割合も22%で、アジア太平洋の各国に大きく離されて最下位
リモートワークやBYODなどのワークスタイルの変革に向けた日本企業の取り組みに遅れも
【 2013 年 3 月 8 日 (日本時間)東京発】ヴイエムウェア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:三木 泰雄)は本日、VMwareが実施した、日本を含むアジア太平洋地域12カ国のビジネスパーソン約2,100人を対象にしたITを活用したワークスタイル実態調査「VMware New Way of Life Study」の結果を発表しました。この調査は、VMwareの委託を受けシンガポールのマーケティング・リサーチ会社であるAcorn Marketing & Research Consultants社が2012年12月~2013年1月にかけて各国で行いました。
リモートワーク環境が整っていない日本
調査によると、日本では会社から業務用に支給されているコンピューターの社外への持ち出しについて、70%の回答者が「禁止されている」と回答しており、昨年の調査から引き続き高い割合を示しています(昨年調査では71%)。その理由(複数回答)として、「情報漏えいの防止」(94%)や「紛失・盗難のリスク」(56%)などが挙げられています。
その一方で、「業務上、ITのモバイル化は必要であると感じる」と回答した割合が全体の82%にのぼり(5段階評価で5が最高で、3-5と回答した割合)、その他のアジア太平洋地域と同様(80~99%)にリモートワークやモバイルを活用したワークスタイルに対する要望が高いことが明らかになっています。
また、日本でのBYOD(Bring Your Own Device:個人所有端末の業務利用)の導入について、「私物のモバイル端末(ノートPC、タブレット端末など)を仕事で使用している」と回答した割合が22%となり、アジア太平洋地域の各国が80~90%と回答するなか、大きく離されての最下位となりました。この割合は昨年と同水準(昨年調査で22%)にとどまり、引き続き日本ではBYODの導入が低調でした。
さらに、日本で「通勤・移動時間に私物のモバイル端末で仕事をする」と回答した割合はわずか12%にとどまるなど、リモートワークの浸透度に関する回答も他のアジア太平洋諸国が平均40%と回答するなか、日本は低い水準にとどまっています。
これらの結果は、企業や一般消費者を問わず普及が進むクラウドや、急速に発達するモバイル技術により、外出先や在宅での業務などワークスタイルの選択肢が広がり、またエンドユーザからもITのモバイル化への期待が高まるなか、企業側のセキュリティへの大きな懸念が新しい働き方の導入を妨げていることを示しています。そして、大規模災害の教訓から、日本企業は引き続き事業継続性や災害復旧に高い関心を持っている反面、BYODやリモートワークに代表される柔軟なワークスタイルの導入に向けた取り組みに、大きな遅れがみられることを示す結果となりました。
企業の在宅勤務の導入支援や、国や自治体のテレワーク普及事業等を広く実施している株式会社テレワークマネジメントの代表取締役である田澤 由利 氏は次のように述べています。
「近年、ICT技術の発展に伴い、テレワークやBYODなどさまざまな選択肢から柔軟な働き方を選ぶことができるようになってきています。しかしながら今回の調査では、アジア太平洋地域の諸国に比べて、利便性よりもセキュリティへの配慮を優先してきた日本企業が、いまだ柔軟な働き方への取り組みが遅れていることが浮き彫りになりました。日本でも、2月28日の「安倍内閣総理大臣施政方針演説」において「将来の資源大国にもつながる海洋開発、安全保障や防災など幅広い活用が期待できる宇宙利用、テレワークや遠隔医療など社会に変革をもたらし得るIT活用」と、テレワーク推進についての言及がありました。生産性の向上に加え、ワークライフバランスの観点からも、従来の固定されたオフィス環境に縛られない、ワークスタイルの変革がより一層求められています。企業は、従業員が柔軟な働き方ができる体制を整えることで、事業成長だけにとどまらない新たな価値を社会全体に向けて提案できるよう、積極的に取り組んでいく必要があると考えます」
ヴイエムウェア株式会社 代表取締役社長 三木 泰雄 コメント:
「昨年に続き2度目の調査となった今回、引き続き日本はセキュリティに対する意識が高く、リモートワークや柔軟なワークスタイルの導入に向けた制約が存在することが示されました。そして、日本でもBYODやリモートワークなどの柔軟性の高いワークスタイルへの関心は企業やエンドユーザを問わず高まっており、将来にわたって企業側の対応がますます必要になることが予想されます。ヴイエムウェアは、エンドユーザが時間と場所を選ばずに快適に業務に取り組めるための最先端のICTソリューションを通じて、それら企業やIT部門をサポートしています。最新のIT技術により実現する柔軟なワークスタイルの恩恵を、企業だけでなくすべての利用者に提供し、今後も柔軟な仕事環境の創出に貢献してまいります」
主な調査結果は以下の通りです。なお、各質問や回答の詳細については 別添資料をご参照ください。
【調査結果(日本限定)】
- 回答者の70%が「会社支給のノートPCの社外持ち出しを禁じられている」と回答、またその理由(複数回答)として「データ漏えいの防止」(94%)や「紛失・盗難のリスクを減らすため」(56%)などを挙げ、企業側がセキュリティへの懸念からIT機器持ち出しを厳しく制限している現状が明らかになりました。
- その一方で、「業務上、ITのモバイル化は必要であると感じる」と回答した割合が全体の82%にのぼり(5段階評価で5が「そう思う」のうち、3-5と回答した割合)、その他のアジア太平洋地域と同様(80~99%)にリモートワークやモバイルを活用したワークスタイルに対する要望が高いものの、企業のセキュリティに対する懸念から、なかなか普及が進んでいない実態が明らかになりました。
- 日本では「個人所有の端末を仕事で使用している」との回答がわずか22%となり、アジア太平洋地域の各国が80~90%と回答するなか、BYODの導入率が最も低い結果になりました(1位はタイの99%、2位は中国の95%、3位は韓国の93%)。
- 「通勤・移動時間に私物のモバイル端末で仕事をする」と回答した割合はわずか12%にとどまるなど、リモートワークの浸透度に関する回答も、アジア太平洋地域で最も低い水準を示しました。
【調査概要】
調査名: 「VMware New Way of Life Study 2013」
調査対象国・地域: 日本、オーストラリア、中国、香港、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、韓国、タイ、台湾
調査対象者: 上記対象エリアの企業(従業員1000人以上)に勤務する18-64歳までの男女2,142人(うち日本では20-64歳までの男女152人を対象に調査を実施)
調査期間: 2012年12月~2013年1月
調査実施/集計・分析: Acorn Marketing & Research Consultants Pte Ltd
ヴイエムウェアは2013年2月に、より柔軟なワークスタイルを実現する包括的なプラットフォームであるVMware
® Horizon Suite™を発表しました。この発表に併せて、2013年3月から2013年9月の期間に、「ためして納得 Horizon View™体感キャラバン」を実施します。これは実機の操作を含めたセミナーで 、VMware Horizon Viewを試すことができるほか、ユーザおよびIT管理者の両面から仮想デスクトップの価値を体感できます。「ためして納得 Horizon View体感キャラバン」は、全国主要都市で約80回実施予定です。
■VMware Horizon Suiteに関する詳細はこちらへ
http://www.vmware.com/jp/products/desktop_virtualization/horizon-suite/overview.html
■「ためして納得 Horizon View体感キャラバン」に関する詳細はこちらへ
http://www.vmware.com/go/jp-ev-euc
ヴイエムウェア社について
ヴイエムウェア(本社:カリフォルニア州パロアルト)は、クラウド時代においてビジネスの活性化を支援する仮想化ソリューションおよびクラウド インフラ ソリューションを提供いたします。ヴイエムウェアは、顧客がITリソースの構築・提供・利用を、発展的かつ企業特有のビジネスニーズ対応した方法で、移行できるよう支援します。ヴイエムウェアは、48万社を超える顧客、および5万5,000社を超えるパートナーを有し、全世界にオフィスを展開するグローバル企業です。当社の2012年度の売上高は、46億1,000万ドルです。VMwareの詳細は www.vmware.com/jpをご覧ください。 VMware、VMware Horizon Suite、Horizon Viewは、VMware, Inc.の米国および各国での商標または登録商標です。他のすべての名称ならびに商標は、それぞれの企業の商標または登録商標です。