ネットワーク仮想化技術を活用した
スマートメーター運用管理システムの基盤構築について
平成28年5月19日
中国電力株式会社
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
EMCジャパン株式会社
ヴイエムウェア株式会社
中国電力株式会社(本社:広島県広島市,社長:清水 希茂,以下「中国電力」)は,このたび,「伊藤忠テクノソリューションズ株式会社」(本社:東京都千代田区,社長:菊地 哲,以下「CTC」),「EMCジャパン株式会社」(本社:東京都渋谷区,社長:大塚 俊彦,以下「EMC」)および「ヴイエムウェア株式会社」(本社:東京都港区,社長:ジョン ロバートソン,以下「ヴイエムウェア」)と共同でネットワーク仮想化技術を活用したスマートメーター運用管理システムの基盤を構築しましたので,お知らせします。
本システム基盤の構築は,CTCが,EMCのデータ記憶装置と,ヴイエムウェアのネットワーク仮想化ソフトウェアを最適な形で組み合わせることにより実現したものです。
中国電力では広島県および岡山県に1箇所ずつ,同様の機能を持たせた計算センターを設置・運用しています。
計算センターでは,中国電力の全てのお客さま情報などの重要なデータを収容・ 管理していますが,電力の小売全面自由化に合わせたスマートメーターの導入に伴い,同メーターで記録した30分毎の電気ご使用量など,従来から大幅に増加するお客さまデータを,より安全かつ確実に管理するためのシステム基盤の構築が必要となっていました。
こうした課題を解決するために,CTCの運用ノウハウならびにEMCおよび ヴイエムウェアの技術を活用することで,物理的に離れた位置に所在し,独立で運用してきた2箇所の計算センターを仮想的にひとつのネットワークとして統合したうえで,両計算センターで新たにスマートメーター運用管理システムの基盤を構築することとしました。
これにより,電気のご使用量をはじめとする重要なデータが両計算センターで常に共有されることとなり,仮に一方の計算センターにおいてシステム障害が発生した場合でも,他方の計算センターのデータを活用することで,業務を円滑に継続することが可能となるなど,業務信頼度が格段に向上しました。
なお,広島―岡山間(約140km)の長距離間での仮想環境構築は国内最大規模となります。
CTC,EMC,ヴイエムウェアおよび中国電力は,引き続きITシステム基盤の構築を通じ,お客さまへのサービス向上に取り組んでまいります。
【本システム基盤構築の概要】
中国電力の計算センターに設置されているEMCのデータ記憶装置「EMC VMAX」を,CTCが「EMC VPLEX」により仮想化し,さらにヴイエムウェアのソフトウェア「VMware NSX」でネットワーク全体を仮想化することで,2箇所の計算センターを1つの仮想環境として統合しました。
(注)VMware,NSXは,VMware, Inc.の米国および各国での商標または登録商標です。
また,他のすべての名称ならびに商標は,それぞれの企業の商標または登録商標です。
本システム基盤には,以下のような特徴があります。
- 物理的に離れた位置に所在し,独立で運用してきた2箇所の計算センターを仮想的にひとつのネットワークとして統合したことで,常に同一のデータを両計算センターで共有
- 仮に一方の計算センターでシステム障害が発生した場合でも,他方の計算センターのデータを活用することで,業務を継続することが可能となるなど,業務信頼度が格段に向上
- 広島―岡山間(約140km)の長距離間での仮想環境構築は国内最大規模
【スマートメーター運用管理システムの特徴】
- 電力の小売全面自由化に伴うスマートメーター導入に合わせて開発。中国地域内のスマートメーターが記録する30分毎の電気ご使用量の検針データを,通信機能により自動的に連携し,保管するシステム
- 今後のスマートメーター導入拡大に合わせて,容易にデータ記憶領域を増強することが可能
- 本システム基盤構築に伴い,電気のご使用量などのデータをより安全に保存することが可能
〈システム基盤構築前〉
〈システム基盤構築後〉