ヴイエムウェア、VMware Cloud on AWSのアジリティ、事業継続性、
コストメリットを高める新機能を発表
VMwareベースのエンタープライズ アプリケーションをVMware Cloud on AWSに移行・モダナイゼーションへ、あらゆる規模の企業に対応する柔軟性とコスト削減を実現
【2020年7月16日(日本時間)東京発】
ヴイエムウェア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ジョン ロバートソン)は本日、アプリケーションのモダナイゼーション、事業継続性とレジリエンシー、そしてクラウド移行に向けて進化する一連の要件を満たし、かつVMware Cloud on AWSのコストメリットをさらに高める新機能を発表しました。これらの新製品には、RAWストレージ1GBあたりのコストを50%近く削減できる新しいAmazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)i3enインスタンス、実稼働環境のエントリー価格を33%低減する2ホストSDDC構成、パートナ企業が追加のアップフロントコストなしで5~10倍の顧客をサポート可能にするマルチテナント型クラウド管理サービスがあります。このマルチテナント型サービスにより、小規模な企業の場合はホスト単位ではなくVM単位でVMware Cloud on AWSを購入可能になります。
VMware Cloud on AWSは、VMware Cloud FoundationTMをAmazon Web Services(AWS)で実現する共同開発されたサービスで、AWSサービスへのアクセスを最適化します。このサービスは、一貫性のあるハイブリッド クラウド インフラと運用を組み合わせたVMware HCXとvMotion®により、クラウドへの迅速な移行を実現します。アプリケーションの移行後は、VMware Tanzuポートフォリオにより、アプリケーションの実行、管理、モダナイゼーションが行える上に、ネイティブのAWSサービスの統合も可能です。2020年6月現在、総VM数は前年比で3.5倍、総ホスト数は2.5倍に増加しています。500社以上のチャネル パートナがVMware Cloud on AWSのサービス コンピテンシーを達成しており、そのうち43社がマスター サービス コンピテンシーを取得し、VMware Cloud on AWSの顧客が利用できる認定済みまたは検証済みのテクノロジ ソリューションは300以上に上ります。
新たなイノベーションと優れたクラウドのコストメリットを享受するVMware Cloud on AWS
ヴイエムウェアでは、VMware Cloud on AWSによって顧客のアプリケーションの移行とモダナイゼーションを加速させ、ビジネスのレジリエンシーをサポートする重要な機能を提供しています。今回、顧客がVMware Cloud on AWSで優れたクラウドのコストメリットを享受しながら、アプリケーションの移行とモダナイゼーションを可能にする、次の機能強化を発表しました。
- 新たなi3en.metalインスタンス: この新しいホストタイプは、第2世代Intel® Xeon®スケーラブル プロセッサーをベースにしています。高いパフォーマンス要件を満たし、大量のストレージを消費するワークロードに対応するよう設計されており、データセンタの移行やディザスタ リカバリ変革プロジェクトにおいて、スケーリングで優れたコスト効率を実現します。これらの新しいインスタンスは、現在提供されている製品のホストあたりのストレージ1GBあたりのコストがおよそ半分で、RAWストレージ キャパシティの4倍の容量を実現しています。さらに、リレーショナル データベースのような大量のデータに頻繁にランダムI/Oアクセスを行うアプリケーション向けに、低レイテンシーのNVMe(Non-Volatile Memory Express)対応SSDを搭載しています。NICレベルでのネイティブ暗号化により、SDDC境界内の東西トラフィックのセキュリティが高まり、ワークロードのセキュリティ レベルが向上します。ストレージを必要とするワークロード用i3enインスタンスと、コンピューティング/メモリを必要とするワークロード用i3.metalインスタンスを組み合わせることで、さらに優れたコストメリットが得られます。
- 2ホストの実稼働クラスタでスタートアップ コストを33%低減: 2ホスト クラスタが、プロダクションワークロード向けの新たな最小環境となるため、より多くの顧客、パートナ、マネージド サービス プロバイダ(MSP)がVMware Cloud on AWSを採用し易くなります。2ホスト クラスタであれば、VMware Cloud on AWSの真価が発揮でき、導入コストの削減に最適です。2ホスト クラスタを使用した場合、3ホスト クラスタよりも最大33%低い初期費用で、VMware Cloud on AWS環境の導入に着手できます。
- VMware Tanzu Kubernetes Gridを用いたクラウド ネイティブ インフラの採用: Tanzu Kubernetes Gridを追加することで、VMware Cloud on AWSでコンテナ化されたアプリケーションをデプロイ、スケール、管理できます。Tanzu Kubernetes Gridでは、オープンソース テクノロジと自動化ツールをパッケージ化しており、スケーラブルなマルチクラスタKubernetes環境の迅速な立ち上げと運用に役立ちます。VMware Cloud on AWSでTanzu Kubernetes Gridを使用することで、顧客は自身の要望にあわせてKubernetesを設計し、スケールするのに必要なあらゆるコンポーネントをクラウドに配置して、SDDCをデプロイできます。
- ネットワーキング オプションの拡張: VMware Transit Connect(プレビュー)は、AWS SDDC、Amazon Virtual Private Clouds(Amazon VPCs)、およびオンプレミス環境上のVMware CloudTM全体の接続ファブリックを構築するセルフデプロイや、複雑な設定管理の煩わしさを解消します。AWS Transit Gatewayサービスをベースにしたこのソリューションは、高帯域幅、低レイテンシー、耐障害性に優れた接続性を備えており、自動プロビジョニングと制御により運用がシンプルになります。接続モデルでは、新しい環境のグループへの追加・削除を認識し、自動的にリニアにスケール アップまたはスケール ダウンする柔軟性があります。さらに、業界をリードするVMware SD-WANにも対応しているため、支店や遠隔地のユーザは、VMware Cloud on AWSにデプロイされたワークロードへのネットワーク接続が向上します。VMware SD-WAN は、あらゆるWANリンクまたはリンクの組み合わせに対応して最適化する、クラウドでのトランスポートに依存しないアーキテクチャを提供します。
- MSPのコストを削減しSMBとの新たなビジネス チャンスをもたらすマルチテナント: VMware Cloud Director®サービスで、MSPは従量課金モデルが利用できるため、中小企業をフォローするためのコストを削減できます。このサービスを使用すると、パートナは、VMware Cloud on AWSのSDDC環境をマルチテナントのリソース プールに分割し、リソース割り当てをきめ細かく制御して、異なる消費モデルに対応することで、価格と環境規模に柔軟性を持たせることができます。MSPは、ホストとペアリージョン間のリソース プールの変更を迅速に行い、地理的拡大に対応できる上に、変化する顧客要件にすばやく対応できます。また、エンドユーザにとって使い慣れた管理環境と操作性により、運用上の負担が軽減できるため、市場投入までの時間短縮を可能にします。
VMware Cloud on AWSで事業継続を実現
VMware Cloud on AWSでは、世界中の17のAWSリージョンからシームレスに統合されたハイブリッド クラウド環境を2時間以内に提供し、より多くのユーザ、より多くのワークロード、そして急な需要にも数分で対応できる拡張性を有しており、混乱のリスクを低く抑えます。VMware Cloud on AWSでHorizon VDIを使用することで、顧客は、クラウドで提供される仮想デスクトップ インフラを迅速にセットアップして拡張し、リモートの従業員、派遣社員、契約社員をサポートできます。VMware Site RecoveryとVMware Cloud on AWSは、インフラのリスクを軽減し、プロアクティブな災害回避の実行が可能になります。また、ヴイエムウェアはDatrium社買収の意向を発表し、買収完了後は、パフォーマンスが最適化されたVMware Site RecoveryのDRaaS(Disaster Recovery as a Service)ソリューションに、コストを最適化したオプションを拡張していく計画です。事業継続に関するソリューションの詳細は、こちらをご覧ください。
VMware Cloud on AWS 顧客事例
株式会社ZOZOテクノロジーズ 技術開発本部 SRE部 ZOZO-SREチーム チームリーダー 渡邉宣彦様からのコメント:
「セールスシーズン時は毎回トラフィック量が非常に増え、通常時の約3倍から4倍のトラフィック量となります。つまり、スムーズでシームレスなオンラインショッピング体験をお客様並びに1300を超えるショップオーナー様に提供するためには、ITインフラストラクチャを迅速に拡張する必要があるということです。昨年度の元旦セールでは、VMware Cloud on AWSを利用して100ホストをオンデマンドでスケールアップすることに成功しました。また、緊急事態宣言中と本年のサマーセールにおいてもトラフィック量は増加しましたが、VMware Cloud on AWSを利用したことで、全社員が在宅勤務という状況下で21ホストのスケールアップに成功しました。これらの事実は、一貫性あるクラウドインフラストラクチャとクラウド運用が、ビジネス部門の要求への迅速な対応及びビジネス継続性の実現に貢献していることを意味しています。」
株式会社ZOZOテクノロジーズについて:
株式会社ZOZOテクノロジーズはZOZOグループの技術開発全般を担う会社で、日本最大級のファッション通販サイト"ZOZOTOWN"のITシステム運用も担っています。"ZOZOTOWN"は7600以上のブランド数を取り扱い、1日あたり平均3000点以上の新着商品を掲載しています。
VMware, Inc. 上級副社長 兼 クラウド プラットフォーム ビジネス担当ゼネラル マネージャ
マーク・ローマイヤー(Mark Lohmeyer)コメント:
「VMware Cloud on AWSでクラウドの力が解放されるため、顧客はアプリケーションの迅速な移行、要求に応じたリソースのスケールアップやスケールダウン、新しいリモートワークの取り組みのためのリソースの提供、アプリのモダナイゼーション戦略の推進が可能になります。ヴイエムウェアは、vSphereベースのワークロードに最適なパブリック クラウド パートナであるAWSとともにサービスのイノベーションを加速させ、VMware Cloud on AWSへのアクセスを拡大することで、最高のコストメリットを提供しながら、より多くの企業による幅広いエンタープライズ アプリケーションとその利用へのニーズに対応したサポートを提供します」
*US参考資料原文、および参考資料内コメントは下記URLよりご覧ください。(英語サイト)
ヴイエムウェア社について
ヴイエムウェアのソフトウェアは、複雑化する世界中のデジタル インフラを支えています。ヴイエムウェアのクラウド、アプリケーション モダナイゼーション、ネットワーキング、セキュリティ、デジタルワークスペース製品により、顧客はあらゆるクラウドにデバイスを問わずアプリケーションを提供できます。カリフォルニア州パロアルトに本社を置き、ビジネスと社会に貢献するVMwareの革新的なテクノロジの提供からグローバル インパクトまで世界への貢献に努めています。VMwareの詳細は www.vmware.com/jpをご覧ください。
VMware、VMware Cloud Foundation、HCX、vMotion、Tanzu、vSphere、VMware Site Recoveryは、VMware, Inc.の米国および各国での商標または登録商標です。