NTTデータがVMwareのコンテナ管理基盤を採用
~社内システムをクラウドネイティブ化、その経験をSIビジネスに拡大~
【2020年9月7日(日本時間)東京発】
ヴイエムウェア株式会社 (本社:東京都港区、代表取締役社長:ジョン ロバートソン)は、株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)がVMwareのKubernetesコンテナ管理基盤であるVMware Tanzu Kubernetes Grid Integrated Edition(以下 : TKGI)を採用し、NTTデータの社内システム(モバイルデスクトップ)のクラウドネイティブへの移行を完了したことを発表します。
コンテナやマイクロサービスといった技術はデジタルビジネスを実現する上で有効であるため、NTTデータはユーザー企業がデジタル変革を推進する上でのシステムインテグレーション(SI)サービスの新たな提案として、大規模システムにおけるコンテナ管理基盤をグローバルレベルで推進していきます。
背景
日本企業におけるデジタル変革(DX)のニーズが高まる一方で、DXを推進するには新たな開発手法やIT基盤が必要となります。IT基盤としてクラウド技術を採用する企業が国内でも増えている一方、アプリケーションの開発と運用効率を高めるために、コンテナ管理ソフトウェアであるKubernetesの採用も始まりつつあります。
NTTデータはKubernetesを採用することを決定し、オープンソースのKubernetesや商用版のKubernetesディストリビューションとの比較検討を行いました。その結果、導入コストと稼働の安定性、グローバルでの導入実績からTKGIの採用を決定しました。
適用システムの概要
NTTデータはまず、Kubernetes利用基盤としてNTTデータ社内システムであるモバイルデスクトップを対象としました。モバイルデスクトップサービスは、NTTデータ社員が自身のスマートフォンから社内システムにアクセスできる仕組みを提供するものです。個人の利用するモバイルアプリとは別に社内システムへのセキュアなアクセスを実現します。このサービスは2015年より運用を行なっており社内の約12,000人が使用していました。
NTTデータは、本サービスのピーク時にアクセススピードが落ちるなどの課題を抱えており、柔軟なスケーラビリティが求められていました。この解決策として、Kubernetesを導入しアプリケーションをコンテナ化することでスケールアップを柔軟に実現することを決定しました。実装にあたってはTKGIやオープンソースのKubernetes、他社製のKubernetes管理ソフトウェアを検討していましたが、比較検証の結果、導入・維持コスト面とメンテナンス性の面で最も優れていたTKGIを採用しました。
図:モバイルデスクトップの新アーキテクチャ
モバイルデスクトップのTKGIへの実装においては、現行アプリケーションをコンテナ化してTKGIに配備するのみならず、デジタルビジネスのソフトウェア実装に効果の高い「マイクロサービスアーキテクチャ」に基づく再設計や、アプリケーションの変更を自動的に統合し配備するための「継続的インテグレーション/デリバリー」も採用し、変化に柔軟に対応できるソフトウェアアーキテクチャとプロセスを実装しました。
今後について
NTTデータは、Kubernetesによるコンテナ化の効果をさらに検証し、社内への展開について継続的に検討を行っていきます。さらに、コンテナやマイクロサービスといった技術はデジタルビジネスを実現する上で有効であるため、NTTデータはヴイエムウェアと連携し、ここで得た経験やノウハウを元にユーザー企業がデジタル変革を推進する上でのシステムインテグレーション(SI)サービスの新たな提案として、大規模システムにおけるコンテナ管理基盤をグローバルレベルで推進していきます。
ヴイエムウェア社について
ヴイエムウェアのソフトウェアは、複雑化する世界中のデジタル インフラを支えています。ヴイエムウェアのクラウド、アプリケーション モダナイゼーション、ネットワーキング、セキュリティ、デジタルワークスペース製品により、顧客はあらゆるクラウドにデバイスを問わずアプリケーションを提供できます。カリフォルニア州パロアルトに本社を置き、ビジネスと社会に貢献するVMwareの革新的なテクノロジの提供からグローバル インパクトまで世界への貢献に努めています。VMwareの詳細は www.vmware.com/jpをご覧ください。
VMware、Tanzuは、VMware, Inc.の米国および各国での商標または登録商標です。